Q. 団体交渉で何も言えなくなってしまったらどうすればいいですか?

質問

団体交渉で何も言えなくなってしまったらどうすればいいですか?

 

回答

外部合同労組の執行委員は団交のプロですから、こちらが何か返答する前に話題が転換したり、こちらの発言の揚げ足を取ったりすることはお手の物です。

 

しかし、団交は勝ち負けの決まるゲームではありません。労働組合からの要求に対して、いかに誠実に回答するかが問題です。相手がいろいろ言っていることに対して逐一反論する必要はなく、相手がしゃべり疲れたところで、「私どもの答えは○○です」「すみませんが、話題が整理されておらず、何を答えたらいいのかわかりません」などとミニマムに答えればよいのです。

 

このミニマムな答えというのがポイントで、こちらも調子に乗って饒舌にしゃべると、いらぬ揚げ足を取られるだけです。最大級にミニマムに答えるとすれば、その団交における要求事項、議題に対して事前に回答書の形にしておくことです。

 

相手方の組合が怖く(掛け値なしに怖く、会社側担当者が萎縮してしまうことは実際にあるのです)、何も言えないのであれば、事前に書面を用意しておき、その場で新しく出たテーマについては、その次の団交までに書面で用意しておくという方法もあります。

 

こういった手法は、その団体交渉の経過などを見た上で、不誠実交渉のそしりを受けないかどうかの慎重な判断のもとで行う必要があります。「団交で何も言えない!」と悩みをお持ちの方は、ぜひご相談ください。